卒業式に私はいなかった

私の過去

ドラマで卒業シーンを見てて、ふと思い出してしまった。

私が高校2年生の頃。

ぶかぶかの制服とガリガリの脚で
卒業証書を受け取る先輩の姿が、今も目に焼きついている。

ステージへの数段の階段を上がる姿は
今にも倒れてしまいそうで、美しさとは程遠かった。

その先輩は痩せるために
サプリ、ダイエット器具、有酸素運動など

あらゆるダイエット情報を実践して
最終的にサプリと食事制限の併用によって

拒食症を引き起こしてしまったらしい。

そんな話に私は少しだけ心がぞわっとした。
私もダイエット中で同じような行動をしていたからだ。

でも、あの頃はぽっちゃり体型スタートで
少し痩せて標準になったぐらいだったから、
心底では、先輩の姿は他人事でしかなかった。

「あそこまでなるほどやる気はない」
「そもそもあんなに痩せられるわけがない。」

そんな風に思ってた私がまさか、
痩せすぎて入院することになるなんて…。

私はその先輩の卒業式の数か月後の夏の時期に、
部活の練習中に倒れて、栄養失調と診断された。

私は糖質ダイエットによって、
ぽっちゃりからかなり痩せる事ができた。

そんな自分に自信がついたし、
周りに可愛いって言われることも増えて、
気になる人ともデートに行けるようになった。

けど、そんな幸せな時間を過ごせたからこそ
「もうあの姿に戻りたくない。」
「痩せて可愛い自分でいたい。」

そんな風に思って、食事制限を辞める事は出来なかった。

その結果が”栄養失調”だった。

入院を機に、食事制限を失った私は綺麗にリバウンド。

むしろ、これまでの押さえつけがなくなったことにより、
逆に過食になってしまい、

元のぽっちゃりどころか、完全なデブになった。

そして私にも卒業の季節がやってきた。

丸くてお饅頭みたいな顔に
スカートから覗くパンパンな太もも

こんな姿で卒業式に出る事にすごく胸が苦しくなった。

痩せてた頃の面影が無いくらいに太り
卒アルに載ってる自分を見たときに悲しくなった。
あの頃の私はもうこの卒業式にはいない。

だけどもし、入院したダイエットを続けていたら、
あの先輩みたいな体になってしまって、
入院を繰り返すことになり
卒業式自体にも出られなかったかもしれない…。

それから私は大学に入学してダイエットを勉強した。

正しい知識を身に着けて、
拒食や過食を引き起こさない身体と
カロリーを溶かし続ける身体作りを必死に勉強した。

そして私は食べたいものを我慢せずに痩せられるようになった。

自分史上最高の体を手に入れるためには、
無理なダイエットや食事制限は絶対にしてはいけない。

そんなことを身をもって知ったのが”卒業式”だった。

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