高校時代の食事制限ダイエットによって
綺麗にリバウンドを起こした高校生活を終え
私は大学に入学した。
そして入学から約1か月経った頃、
「GWヒマだから、会わない?」と
サークルの先輩からの1通のLINEが届いた。
その人は新歓の時に会話が弾んだ先輩で、
優しくて気さくで、話していてとても楽な感じだった。
これまでの人生で
誰かから好意を抱かれるなんて経験してこなかったから、
「もしかして?」と心が舞い踊った。
とりあえず、断る理由もないし、
先輩とのデートなんて、
なんだか大人になった気分だった。
デート当日は映画を見て、ちょっとおしゃれなお店で
ディナーを食べる流れだったと思う。
その中で映画の話もしたし、
とても話しやすかったから私の過去の話もした。
そして、夜も遅くなってきた頃に、
私はちょっと”期待”をしてしまっていた。
あまりにも恋愛耐性が無さすぎて、
たった1回のデートなのに
「先輩と付き合えたら…」
「そういう関係になったら…」
なんて、妄想が止まらなかった。
人生初デートの緊張の中だったけど、
「今日は帰らなくても大丈夫」
「先輩の事良く思ってる」
一生懸命アピールた。
先輩がお酒を飲んでたこともあり、
私は先輩の住む部屋に転がり込めた。
期待と緊張がピークになった私に対して、先輩が一言。
「君とは絶対に何もしないからねw」
男性が言い訳に使う”何もしない”とは違う
本気で興味ないというのが一言で伝わった。
私も冗談っぽく、
「本当はしたいんじゃないですか?」なんて返してみたけど
先輩は
「太ってる子は女として見れるわけない」
「彼女がデブは恥ずかしいわ」
「自分より脚太いとか怖いw」
と怒涛の悪口(彼は冗談だと思ってる)が始まった。
私はその場から逃げるように飛び出して
タクシーに乗って自分の家へと泣きながら帰った。
後から知った話だけど、
先輩は他の友達にこの日の事を
笑いネタのように言いふらしていたらしい。
それから私は自分の体が世界で一番嫌いになった。
周りの女の子の友達、
雑誌やSNSで見る可愛い女の子たち、
みんな細いのに私はなんて醜いんだろう…。
そうして私はまたダイエットを始める事になった。
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